慢性腎臓病(CKD)の普及・啓発

CKD用語集

CKD(慢性腎臓病)や腎臓に関連する用語解説です。

慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)

慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)は、腎臓の働きが健康な人の60%以下に低下するか、あるいはタンパク尿が出るといった腎臓の異常がつづく状態を言います。腎臓の機能が10%以下にまで低下すると、生命に危険を来し、透析治療を余儀なくされます。さらにCKDは、透析になるだけではなく、心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患の重大な危険因子になっています。腎臓を守ることは、心臓や脳を守ることにつながります。
K/DOQIガイドライン(米国腎臓財団提唱の腎臓病予後改善対策のガイドライン)で定義やステージ分類がなされています。


世界腎臓デー(World Kidney Day)

腎臓病は、人類の健康を脅かす重大な病気であるにもかかわらず、自覚症状に乏しく、その恐ろしさについて、あまり知られていません。そこで、腎臓病治療の大切さを広く認知してもらうことを目的に、2006年に腎臓財団国際連合(IFKF)と国際腎臓学会(ISN)によって、毎年3月の第二木曜日が「世界腎臓デー」と定められました。「世界腎臓デー」にあわせて、世界中で多くのイベントが開催されます。
公式サイト:http://www.worldkidneyday.org/


腎臓

腎臓は腰の辺りに2個あり、そらまめのような形をした、握りこぶしくらいの大きさです。腎臓は1個が150gほどの小さな臓器ですが、心臓から送り出される血液の20%以上が流れており、毎日200ℓもの血液をろ過して、老廃物を尿として体外に排泄し、体の中をきれいに保ちます。その他にも、体液の量や浸透圧・血圧の調整を行ったり、ナトリウム・カリウム・カルシウムなどのミネラルや酸性・アルカリ性のバランスを保ったり、さらには血液を作るホルモンを分泌する、骨を健康に保つ、といった多くの働きがあります。私たちの健康において重大な役割を担っており、まさに‘肝腎かなめ’の臓器です。


クレアチニン(血清クレアチニン、S-Cr)

クレアチニンとは血液中の老廃物のひとつであり、通常であれば腎臓でろ過され、ほとんどが尿中に排出されます。しかし、腎機能が低下していると、尿中に排出されずに血液中に蓄積されます。この血液中のクレアチニンを血清クレアチニンといいます。
自覚症状の乏しいCKD(慢性腎臓病)の早期発見に役立つのが、尿中のたんぱく質の濃度を調べる尿検査と、この血液中のクレアチニン値を調べる血液検査です。


糸球体濾過量(値)(Glomerular Filtration Rate:GFR)

1分間または24時間の間に糸球体を濾過されてできる原尿(濾液)の総量。腎機能を表現するときにもっとも基本となるものです。


末期腎不全(End Stage Renal Disease:ESRD)

腎臓の働きが低下して、正常の腎臓の30%以下の働きしかできなくなった状態を腎不全といい、さらに機能が低下して10%以下になった状態を末期腎不全といいます。
末期腎不全の治療法としては、透析療法(血液透析・腹膜透析)と腎臓移植の2種類があります。


心血管疾患(Cardio Vascular Disease:CVD)

心臓の血管がつまっておきる狭心症や心筋梗塞などの病気。
CKD(慢性腎臓病)は心血管疾患の重要な危険因子として認識されており、腎臓病患者で最も多くみられる疾患でもあります。

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